選挙になると話題になるのが、「零票確認(ぜろひょうかくにん)」だ。
投票所に最初に来た有権者は、不正防止のため投票箱の中が空っぽであることを確認してもらう作業がある。最近は「零票確認ガチ勢」と呼ばれるマニアも多い。しかし、投票所が開くのは通常朝7時。僕も選挙マニアであるが、夜型人間にはかなりキツい条件とあって、今まで出来ずにいた。
ところで、零票確認は期日前投票でも行われている。さらに、広島市は通勤・通学の間で投票できるよう、去年の衆院選から広島駅地下広場に臨時の投票所を設けている。そこが開くのは午前10時。
…これ初日に行けば、それほど早起きしなくても零票確認できるのでは?
よし、行ってみよう。
7月7日の朝9時、広島駅へ。さすがに市の職員やアルバイトの人しかいない。コンビニで飲み物を買って、近くのベンチに座り待つ。
10分前になると係員の方から案内が始まり、列に並ぶ。周りの人も集まり僕の前には3人。4番手だが、勝算はあった。
基本的に広島市の不在者投票は有権者が住んでいる区ごとに、区役所・出張所で行われる。しかし、広島駅の投票所では8区すべての市民が投票できるようになっている。
入口で住所を確認し、区ごとに個室で区切られたブースに案内される。つまり、前3名が僕と同じ区に住んでいなければ大丈夫だ。
10時、受付開始。だが、前の3人は係員の人に質問したり、同伴者の申請に。僕があっさりとブースに一番乗りになる。宣誓書を事前にちゃんと記入して良かった。
入口でお知らせのハガキを渡し、いよいよ零票確認。最近は写真撮影を巡りトラブルも起こったなんてニュースがあったが、基本的に投票所の中は撮影NGのところが多いので皆さん気を付けて。
愛知県一宮市選管によると、市役所内に設けられた期日前投票所に初日に2人が現れ、「空箱の写真だけ撮らせてほしい」と頼んできたという。選管職員が、「一宮市では投票所の写真撮影はお断りしている」と説明すると、2人は投票せずに会場を去ったといい、「10日の投票日に、撮影の可否を巡ってトラブルになる所がないといいが」と心配する。
引用:「ゼロ票確認ガチ勢」現る…投票所「一番乗り」SNSで話題、撮影巡るトラブル懸念 : 読売新聞オンライン
上部のロックが外され、投票箱の側面が開かれた。これまでの投票では見ることのなかった銀色でがらんどうの中身。
これが噂のやつか…と改めて実感する。「大丈夫です」と言うと南京錠2つで厳重に封がされた。これを選挙区・比例代表の2箱分確認する。
終わった後はいつものように投票。今回は気になっていた候補がボートマッチでバッチリ意見が合致していたので、比較的楽に選べた。
来場カード(投票済証)がやけにカラフルだと思ったら、今回は平和記念公園の折り鶴から作られた再生紙だった。
で、ブログを書こうと思っていたその翌日(8日)、安倍晋三元首相が応援演説中に銃撃され亡くなるというかなりショッキングな出来事があった。保守タカ派として賛否が真っ二つに分かれる人物ではあったが、いくら文句があったとしても民主主義の国であるからには、言論や投票で訴えていくのが大前提だ。
好きなら一票入れて応援しましょう。嫌いなら別の人や党に一票入れて落としましょう。選挙って、結構楽しいっすよ。